元情報学部(現在はエンジニア)のナノです!
最近話題の「情報」という言葉。日本には行政機関の一つであるデジタル庁を新たに設立し、ますます「情報学」という学問は発展していくでしょう。
さて、そんな「情報学」という言葉ですが、初めて聞いたという方も多いのではないでしょうか?
そこで、元情報系大学生が普段大学で学んでいたことや、過去の講義を振り返って情報学とは一体どんな学問なのかを徹底的に解説していきます。
本記事を読むことで、大学の情報学部がどのようなことを学んでいるかや、「情報学」という学問がどのように社会に影響を与えているのかを体系的に知ることができます。
参考:情報学部・工学部に入学する前に勉強しておきたいこと
参考:情報系の大学生に必要な物を徹底解説!これから入学する人が準備しておきたい物
- 情報学とは?
- 情報系の大学で学ぶこと
- 情報系の大学生なら学んでおくべきこと
コンテンツ
情報学とは?
そもそも情報とは、本やインターネット、SNSなど、ありとあらゆるデータのことを指します。
その情報を扱う学問ですので、情報学とは、情報の伝達の仕組みやありかた、データの収集・蓄積・処理・分析・解析・活用などとかなり幅の広い学問です。
情報学は、デジタルの世界だけで繰り広げられる学問ではなく、社会や企業に対して言えば、企業の情報管理、人材管理、リスク管理、あるいはプロジェクトのマネジメントなど、現実の世界でも重要な分野です。
よって、情報学が適切に扱われなければ、企業などの組織はまともに機能しないことでしょう。
情報を扱い、駆使することで世の中がより快適になっていくことを加速させているのは情報学の発展のおかげです。
情報を使ってありとあらゆる問題を解決する手段にプログラミングがあります。
情報学というとプログラミングがすべてと思う方もいらっしゃると思いますが、プログラミングは情報学のほんの一部に過ぎません。
情報系の大学で学ぶこと
情報系の大学で学ぶことは大きく分けて3つあります。
- 文系的な知識
- 理系的な知識
- ソフトウェアに関する知識
それぞれ具体的に解説してきます!
文系的な知識
情報系の大学で学ぶ文系的な知識としては、次のようなものがあります。
- 情報リテラシー
- 情報倫理
情報リテラシーでは、大学の1、2年で学ぶ内容が多く、パソコン・インターネット、の使い方や、文書の書き方、情報に対する扱い方・考え方・法律など、情報に対しての基礎的な知識を習得するための講義です。
一方で、情報倫理では、「トロッコ問題」がよくあげられます。トロッコ問題とは、自動運転や人工知能の開発において、人間的な選択をするために考慮される重要な倫理観です。
例えば、線路を走っている電車が制御不能になったとき、そのまま電車が進行すると前方にいる5人の作業員がはねられ、別の路線に進行すると、関係のなかった1人の作業員がはねられます。
この光景を見ているあなたは、分岐装置のそばにいて、自由に電車の進行方向を変えられるというものです。この時、あなたは、5人を助けるために関係のなかった1人を犠牲にするかどうかを問うような問題です。
この時のあなたの考えに正解はないのですが、すごく考えさせられる問題です。
そのほか、人工知能の分野に関連して、ニューラルネットワークに対応する脳科学や行動経済学、認知心理学をも学習する大学もあります。
実際に私の大学では、心理学を結構受講していました。
このように、情報系の大学で学ぶ文系的な知識では、情報に対しての基礎的な扱い方や考え方を幅広く学習します。
私が大学時代に実際に学習した文系的な情報の知識は以下の通りです。
- Excel, Word, PowerPointの使い方
- 情報倫理・情報マネジメント
- 認知心理学・ヒューマンインターフェース
- コンピュータの歴史
- 情報を扱っている物事や機器の仕組み全般
(インターネットや情報表現の方法など)
詳しく知りたい方は本記事の一番下にコメント欄があるので聞いてください!応えられる範囲で答えます!
理系的な知識
情報系の大学で学ぶ理系的な知識としては、次のようなものがあります。
- 情報数学・応用数学
- コンピュータの仕組み・動き・機能やスペック
- システム設計に関わる図の作成や記法・意味
情報系の大学で学ぶ理系的な知識としては、プログラミングをするうえで数学的な知識が重要であるため、微積や行列・情報数学・解析学・統計学などを学習します。
また、コンピュータが動く仕組みや、メモリ・ストレージの計算、コンピュータがどのように命令を実行しているのかを論理的に学びます。
そして、システムを構築するために必要なドキュメント(設計書や定義書、〇〇図など)の作成方法や、マネジメント法など、IT企業に就職したら必ず必要になるものも学びました。
そのほか、PCやネットワーク、電化製品(カメラやテレビ)、などの仕組みや性質、コンピュータによる、画像処理や物体処理・検出など、本当に幅広い知識を学習します。しっかりと理解できれば世の中の仕組みがいろいろと分かり面白い内容が多いです。
ソフトウェアに関する知識
情報系の大学で学ぶソフトウェアに関する知識としては、次のようなものがあります。
- アルゴリズム
- オペレーティングシステム
- プログラミング
カタカナしかないですね笑
情報系の大学では、ソフトウェアに関することを多く学びます。
大学で学ぶプログラミングは、アルゴリズムによる計算方法を学んだり、ソフトウェア開発を行ったり、機械学習に取り組んだり大学によってさまざまだとは思いますが、いずれにせよなにかしらのプログラミングの言語を学習することは間違いありません。
プログラミングとは、実行可能なコンピュータープログラムを設計・構築するプロセスで、何かしらの問題解決やモノづくりを行っていく際に、必要になるプログラムのソースコードを書くことです。
大学での卒業研究では、そのプログラミングを行い、学生が各々見つけた問題に対して、何かしらの問題解決ができるようなアーキテクチャを構築することが求められます。
もちろんそれは簡単なことではないため、1年を通して大学で学んだことの集大成として必死に卒業研究に取り組む学生が多いです。
私が大学4年間で学んだプログラミング言語やソフトウェア、キーワードを並べてみました。
キーワード
- 人工知能
- 音声認識
- ロボットプログラミング
- Unity(ゲーム開発)
- ウェブサイト構築
- Arduino
- 画像処理
扱った言語
- C
- C#
- Java
- Python
- Processing
- HTML, CSS
- SQL
これだけいろいろやってきたので、IT企業に入社しても割と即戦力です笑。
実際、入社してすぐに開発要員として案件を受けさせてもらったり、詳細設計も行ったりしています。
実務経験はないものの、やはり情報学を専攻してたので、周りの人と比べると仕事は進められているのかなと客観的に見ても思っています。
情報系の大学に通っているならとっておきたい資格
僕の経験上、情報系の大学に通っていて、普通に授業を聞いて理解していれば「基本情報技術者試験」くらいはしっかりと対策すれば受かると考えています。
基本情報技術者試験の午後試験では、プログラミングの問題の配点割合が高いため、論理的な思考と、文章を丁寧に読み取る力があれば正直簡単に受かります。
一方で、学生のうちに応用情報技術者試験も取得しておきたい試験ではありますが、独学ではまあまあ難しめの試験となっています。
そこで、オススメしているのが「STUDYING」です。応用情報技術者試験だと4万円程度で受講が可能で、コスパに優れています。講師に教えていただくことで理解も深まります。
会社などでは、応用情報技術者試験に合格すると一時金10万円ほどもらえる会社もあります。ぜひ自己投資に使ってみてはいかがでしょうか。
プログラミングの学習をしたい方
プログラミングの学習をしたい方にオススメできるサービスは無料ならば、ProgeteやPaiza。お金を払って講師に教わりたいという方は次の記事を参考にしてみてください。
【全スクール無料体験あり!】プログラミングを学びたい人におすすめのスクール5選!
「スクール怖いよう」って方は以下の書籍をおすすめしています。僕はJava版ではなくPythonを読んだことがありますが、非常にわかりやすく解説がされておりおすすめできます!
当ブログでもプログラミングを解説していますので参考にしてください。
また、すでにプログラミングはやったことある!という強者に関しては、以下の「リーダブルコード」という書籍がおすすめです。
この本は、プログラミングの考え方、組み方等の考え方を培える良書で、ロングセラー商品です。
まとめ
今回は、情報系の大学で学ぶことと題して、情報学で学ぶことを徹底的に解説してきました。
情報学といっても学習する範囲はとても広く、身近な生活の中に情報学が役に立っている場面は本当に多いということが本記事を読んでわかったと思います。
今後、小学校でもプログラミングを学習するようになります。これが示すのは、今後ますます情報についての知識が求められるということです。
よって、情報を適切に扱える能力は非常に大切なことです。
参考:体験済み!【D-SCHOOL】小・中学生向けオンラインプログラミングスクールの評判は?結論非常にオススメ!
情報に興味があると考えている人はぜひ大学では情報学部の入学をオススメします。
僕は情報学部に入学してよかったなと心から思っております。
参考:情報学部・工学部に入学する前に勉強しておきたいこと
参考:大学生に必要な物を徹底解説!これから入学する人が準備しておきたい物